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第9回企画展「来た!見た!書いた!」

旅で...、仕事で...、三重県を訪れ作品を残した文学者たちを特集。

泉鏡花

1873年(明治6年)11月4日生、1939年(昭和14年)9月7日没。小説家。金沢市生まれ。1909年(明治42年)秋、講演旅行のため桑名を訪れ船津屋に泊まる。翌年1月、そこを舞台とした『歌行燈』を発表。代表作に『高野聖』『婦系図』。

伊良子清白の展示

伊良子清白

1877年(明治10年)10月4日生、1946年(昭和21年)1月10日没。詩人。鳥取県生まれ。県立中学校(現津高)入学。医師として長く鳥羽小浜に暮らす。近代詩の中に屹立する詩集『孔雀船』は1906年(明治39年)の刊。中でも「安乗の稚児」は有名。

中原中也

1907年(明治40年)4月29日生、1937年(昭和12年)10月22日没。詩人。山ロ市生まれ。1935年(昭和10年)、妻子と山ロから上京の途中、関西水害のため関西線を経由。桑名駅に長時間停車。その時のことを歌った詩に『桑名の駅』。

井上靖

1907年(明治40年)5月6日生、1991年(平成3年)1月29日没。小説家。旭川市生まれ。毎日新聞記者時代の親友竹本辰夫を慕い何度か熊野市へ。特に鬼ヶ城に魅せられ、そこを舞台とした作品に詩『渦』小説『死と恋と波と』。

立原道造

1914年(大正3年)7月30日生、1939年(昭和14年)3月29日没。 詩人。東京都生まれ。1936年(昭和11年)8月、軽井沢で知り合った土井治の誘いに応じ、土井の故郷尾鷲へ。その後、紀州路を回る。その旅の思い出を詩『のちのおもひに』として発表。

立原道造の展

三島由紀夫

1925年(大正14年)1月14日生、1970年(昭和45年)11月25日没。小説家。東京都生まれ。1953年(昭和28年)、鳥羽市沖の神島を訪れ魚協組合長の家に滞在し、『潮騒』を執筆。この小説は多くの読者を獲得し、以後5回にわたって映画化された。

三島由紀夫の展示

釈迢空

1887年(明治20年)2月11日生、1953年(昭和28年)9月3日没。歌人。国文学者。大阪府の生まれ。今官中学教員の1912年(明治45年)8月、生徒二人を伴い、鳥羽、安乗、引本、船津などを回る。山中に入り道に迷い二日間絶食して彷徨。この間の歌は第一歌集『海やまのあひだ』に収める。

梶井基次郎

1901年(明治34年)2月17日生、1932年(昭和7年)3月24日没。小説家。大阪市生まれ。父の転勤に従い10歳の時、志摩郡鳥羽町へ。県立四中(現宇治山田高)入学。 『城のある町にて』は松坂を舞台とした1925年(大正14年)の作。

谷川俊太郎

1931年(昭和6年)12月15日生。詩人。東京都の生まれ。「昭和40年ごろだったか妻子と鳥羽へ行き、ホテルにばっかりいました。」 詩人はその旅を1968年(昭和43年)、11編から成る連作詩『鳥羽』と題して発表。

展示期間:平成9年2月23日(日曜日)から3月9日(日曜日)まで